2017

2017.01.21 Saturday

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    皆様あけましておめでとうございます。

    ちょっと遅くなってしまいましたが、新年のご挨拶です。

     

    今日はいつもとは違い、私事メインのブログになります。

    が、その前に新商品のご紹介。

     

    本日新しいキャップをアップしました。

    十字キーをモチーフに、人気のシリーズである3Dキャップに落とし込んだ自信作です。

    カラーリングは馴染み深いエンジ×黒×ゴールドのFCカラーと、グレー×黒×赤のNESカラーの2色。

    実はこちら、昨年発売されたファミコンミニの発売日に合わせて企画制作されたもので、

    リリースするのに十分間に合っていたんです。

     

    アニキが素晴らしいネタを考えてくださって、僕がそれを実物として産む。

    毎度の一連の流れで「これは素晴らしい!」と言い合っていたモノです。

     

    他にも進行しているネタがありました。

    それが今日までずれ込んでしまったのには理由があります。

    他の商品が制作できなかったのも含め、私のせいです。

    今日はそれを書き記していこうと思います。

     

     

    11月に入ってすぐ、父が倒れました。

    13年離れて暮らしていて、年に数度、それもたまたまばったり会う程度の父でした。

    色々ありすぎて憎んだりもしていましたが父は父です。

    心臓が悪いことは知っていました。

     

    最後に顔を見たとき、75歳でもまだ大丈夫だろうと思っていました。

     

    突然警察からの電話で心肺停止状態と聞いたときは悪い冗談だと思いましたが、病院で8時間待って見た姿は

    どうみてもこれは生きていると言えないほどのものでした。

     

    大手術を受け、毎日今日が山場ですと言われ、自分の心臓が詰まるのではないかと思うほどの緊張感を10日間強いられました。

    映画でしかみたことのないような様々な機械に繋がれてなんとか生命を繋いでいる姿を見るのは本当に堪えました。

     

    少しずつ血色が良くなり、やっと生きているのだとわかるほどの体温が感じられるようになった頃

    機械が毎日1つずつ減っていきました。

    医師が驚くほどの回復力で心臓が動き出しているとのこと。

    正直言ってまた自発的に動くとは思っていなかったと言われてホッとしたのもつかの間、

    人工心肺がはずせたので脳のCTをとりました、と言われました。

     

    その件でちょっと、と言われて別室へ連れて行かれたとき、覚悟をする時が来たのだと悟りました。

     

    心臓が止まっていた時間が長かったので脳への酸素が供給されておらず、脳が「むくんでいる」と。

    要するに、脳がもう駄目です。と言われました。

     

    延命はしなくていいと答えるのにかなり時間がかかりました。

     

    その決断をした翌日の昼、病院に呼ばれました。

    すこしずつ冷たくなっていく手を握り、色々な話をしました。

    ありがとう、愛してるよ、とガラにもなく初めて口にするような言葉を投げかけました。

     

    鼓動がゆっくりとペースを落とす中、ただ涙を流すしかできなかった自分が最後に父にかけた言葉は

     

     

    「お母さんも寂しいと言っていたよ」

     

    でした。

    倒れてから一度も見舞わなかった母と父の間に深い溝があったことは理解していたので

    母から電話で聞いたその言葉を伝えるか迷っていましたが、何かに背中を押されたようにそのタイミングで口にしていました。

     

    その言葉を耳元で囁いたまさにその瞬間、父は永い眠りにつきました。

     

     

    その後葬儀や様々な手続きに追われ、最も大変だった父の家を片付けて退去手続きが完了したのが年が明けた6日でした。

    やっと終わったと気が抜けたのかその直後体調を崩し、今やっと仕事らしい仕事ができるようになったところです。

     

    こんなことはこのブログを目にする方に向けて書くことではないと思う節もありましたが、

    自分の記録として、かなり端折りましたが書かせていただきました。

     

    自分の中で何が変わったかはっきりと言葉にできませんが、父から受け継いだものを次に紡ぐ事ができるのは自分しかいないという思いや父がどれほど自分を愛してくれていたかを亡くなってから気付かされ、何か少し今までとは違う自分になった気がしています。

     

    それを作るものや生きていく過程で遺していけたら、それが父と私が生きてきた軌跡になるのではと思いながらこれを書いています。

     

    クリスマスも年始もなく迎えてしまいましたが、今年もがんばりますので皆様にもまたおつきあいいただけたら嬉しく思います。

    よろしくお願い申し上げます。

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